2007年09月19日

クローズアップ現代『“いつまで待つのか” 〜拉致家族 5年目の夏〜』

 9月18日放送のNHK『クローズアップ現代Wikipedia)』をテキスト起こししました。誤字脱字、間違いなどありましたら、御指摘よろしくお願い致します。確認の上、訂正致します。出演者の敬称はVTR内で記されているもの以外は省略します。
クローズアップ現代(番組HPより)

9月18日(火)放送
“いつまで待つのか”
〜拉致家族 5年目の夏〜

北朝鮮が「拉致」を認めた日朝首脳会談から5年。北朝鮮に"死亡"とされた拉致被害者の安否は、いまも分からない状況が続いている。この夏、「核問題」をめぐってアメリカと北朝鮮が接近する中で、被害者の家族たちは拉致問題の先行きに懸念を強めていた。そして今月初めに行われた日本と北朝鮮の外交交渉。両国は協議を継続していくことで合意したものの拉致問題に具体的な進展はなく、家族たちの期待はまたも裏切られる結果となった。国際政治の動向に翻弄されながら焦燥感を強める被害者家族の今を見つめる。
(NO.2464)

スタジオゲスト:中山 恭子さん(拉致問題担当首相補佐官)
スタジオ出演:今西 章(NHK・社会部記者)
2007年9月18日 クローズアップ現代

【スタジオ】

国谷裕子:こんばんは、クローズアップ現代です。北朝鮮が日本人の拉致を認めた日朝首脳会談から5年。今、拉致被害者の家族の方々の間に、危機感が広がっています。


【VTR】

ナレーション:(東京 千代田/おととい)一昨日、開かれた拉致被害者家族の緊急集会。拉致問題が一向に進展しない状況に苛立ちの声が相次ぎました。

田口八重子さんの兄 飯塚繁雄さん:北は返す気があるのか。日本は取り戻そうという気があるのか。

横田めぐみさんの母 早紀江さん:必ず解決するまで私達は訴え続けて参ります。

ナレーション:この夏、被害者の家族は北朝鮮を巡る外交交渉に注目しました。核問題でアメリカと北朝鮮が接近。そして、今月初めに行なわれた日本と北朝鮮の直接協議。

NHKニュース7:拉致問題について具体的な進展はありませんでした。

ナレーション:家族の期待はまた裏切られました。さらに先週、拉致問題の解決を最重点課題に掲げていた安倍総理大臣が辞意を表明。

田口八重子さんの兄 飯塚繁雄さん:あまりショックが大きくてですね、コメントも出ない。拉致問題の解決、どうなっていくんだろう、と。

ナレーション:国の内外の政治の動きに翻弄される被害者の家族たち。5年目の夏、その想いを見つめました。

“いつまで待つのか” 〜拉致家族 5年目の夏〜 (NO.2464)


【スタジオ:拉致5年 “置き去りの懸念”】

国谷裕子:未だに安否が分からず、政府が認定した拉致被害者だけで12人に上ります。生存を信じる肉親の方々は、救出を求めて、国や国際社会に強く訴えてきました。しかし、今、被害者の家族の方々は「拉致問題が置き去りにされるのでは」という強い危機感を持っています。で、その危機感の背景にあるのが、国際情勢の大きな変化です。アメリカとの関係改善を望む北朝鮮は、核の放棄の見返りとして、アメリカにテロ支援国家の指定解除を求めています。これに対し、アメリカは核問題の進展、核問題を進展させようと対話を活発化させ、両者は今、急接近しています。また、韓国は来月、7年ぶりに南北首脳会談を行なう予定です。こうした状況の中で、日朝間の協議は大きな進展もなく、北朝鮮は未だに拉致問題は解決済みとの姿勢を崩していません。それに加えまして政権の最重要課題と、この問題をしてきました安倍総理大臣、先週、突然辞意を表明したのです。国際情勢の変化や次期政権で、この拉致問題はどうなるのか。家族の方々の間に不安が広がっています。さて、この12人の拉致被害者の中で、唯一、子供を残して拉致されたのが田口八重子さんです。1978年、22歳で行方が分からなくなりました。


【スタジオ:拉致家族 5年目の夏】

国民大行進:(東京 銀座/先月4日)絶対に救出するぞー!家族を返せー!子供を返せー!

ナレーション:先月初め、東京銀座で行なわれた拉致被害者救出を訴えるデモ行進。田口八重子さんの兄、飯塚繁雄さん(69)です。飯塚さんは、核問題でアメリカと北朝鮮が接近する中、拉致問題が置き去りにされてしまうのではないかと不安を募らせていました。

飯塚繁雄さん:我々のこの強い声が、北まで届くという風に信じております。まだまだ、この拉致問題というのは、日本の課題であるということを、諦めてはいないぞ、と。

ナレーション:妹の田口八重子さん。29年前、22歳の時に突然消息を絶ちました。その妹が北朝鮮にいることを飯塚さんは思わぬ形で知ります。115人が犠牲になった大韓航空機爆破事件(昭和62年)。実行犯の一人、北朝鮮の(キム・ヒョンヒ)元工作員の供述から、八重子さんが“リ・ウネ”という名前で、元工作員の“日本語教育係”をさせられていたことが分かったのです。(埼玉 春日部)拉致と爆破事件という二つの国家テロに巻き込まれた妹。飯塚さんは69歳になる今も工場で働き、八重子さんが帰国した時のために、収入の一部を蓄えています。

飯塚繁雄さん:(八重子さんの写真を手に持って)あんまりじっと顔見てるとね、感情的になるんで。まったくね、可哀想に、こんな若い時に連れてかれてさ、自分の自由にならずに。もう絶対生きているという風なことは思ってますけどね。

ナレーション:拉致された時、八重子さんには幼い子供がいました。当時1歳だった長男の耕一郎さん。飯塚さんは耕一郎さんを引き取り、実の子として育てました。本当の親子ではないと覚られないようアルバムを作り、飯塚家の子として名前を記しました。

飯塚繁雄さん:ここに耕一郎の名前はっきり書いて。それが本当にうちの子だって思いこませるためにね。

ナレーション:家族の思い出を沢山作ろうと、時間を見つけては旅行に出かけました。耕一郎さんはいつも家族の中心にいました。

飯塚繁雄さん:(アルバムをめくって)これ、じっと見てるとね、ごく普通の生活をずっとしてるような場面ばかりでしょ。だから、本来だったらば、この、八重子の家庭でこういった風景が出て来ているはずなのに。

ナレーション:飯塚耕一郎さん、今年30歳になりました。システムエンジニアとして働き、東京都内で一人暮らしをしています。耕一郎さんが自分の本当の生い立ちを知ったのは21歳の時でした。パスポートを作るために取り寄せた戸籍謄本に、養子と記されていたのです。飯塚さんから事実を知らされましたが、実の母がいるという実感が持てず、八重子さんとしか呼べませんでした。

飯塚耕一郎さん:全然知らない人がお母さんですよ、と。大韓航空機爆破事件っていうのに関与している可能性がある、と。その事実自体を、私の中でどう捉えていいのかというのが全く分からない訳ですよね。帰ってきたとしても八重子さんに対して、そのまま「お母さん」という言葉を、自分の心から素直に言えるのかどうなのか正直分からない。

ナレーション:(平成16年2月)3年前、耕一郎さんは初めて自分の名前を公表し、家族会の活動に参加しました。実の母との繋がりを取り戻したいという想いからでした。

飯塚耕一郎さん:母親に対する感情が、感情や思い出などが一切ない私に、何某かの、一片の思い出なり、そのような、思い出なりが、掴めればいいかな、と。

ナレーション:耕一郎さんが家族会の活動を記録したノートです。家族たちは北朝鮮の動向に振り回されてきました。3年前に行なわれた2回目の日朝首脳会談(平成16年5月)。北朝鮮は再調査を約束しました。しかし、半年待たされた後の回答は8人死亡、2人未入国という何ら進展の無い内容でした。(去年4月)家族は海外にも足を運んで協力を呼びかけ、問題解決に向けた機運は高まりました。(去年10月)しかし、北朝鮮の核実験で国際社会の関心は一気に核問題に集中。拉致問題が置き去りにされるのではないかという懸念が、家族の間に広がりました。一向に進展しない拉致問題。その一方で、耕一郎さんは八重子さんとの繋がりを少しずつ感じられるようになってきていると言います。

飯塚耕一郎さん:お母さんの写真があるんだということで頂いたんですよね。

ナレーション:きっかけは母の知人が届けてくれた一枚の写真でした。八重子さんが拉致される1年前、知人の家族と一緒に撮った写真。生まれたばかりの耕一郎さんと2歳年上の姉。その2人を八重子さんが微笑みながら見つめていました。耕一郎さんの発育を記録した母子手帳も見つかりました。初めて目にした八重子さんの字。我が子を思う気持ちが書かれていました。

母子手帳(ナレーション):立たせた状態でだいて、首のすわりを見てみると、すこしよろけながらも、首のすわりをいじしているが、首が左にまがったままでいる様です。首のほねに異常があるのではないか。

飯塚耕一郎さん:最後の部分に「首のほねに異常があるのではないか」っていう心配をしてるんですよね。で、まあ、正直言って僕は、まあ、勿論、母親なので心配するのは当たり前なのですけども、私がその、心配をしてくれてたっていう風に、要するに私のことをちゃんと思っててくれてたって思うのは、本当にこれが初めてですから。すごい嬉しいことだし、なんかほっとすることだし、なんか、ああ、本当に繋がってるんだなっていう風に強く思えるものだし。

ナレーション:耕一郎さんは今年2月、一人で旅に出ました。行き先は韓国と北朝鮮の国境、パンムンジョム(板門店)でした。初めて見た、母が拉致された国・北朝鮮。耕一郎さんは夢中でカメラのシャッターを切っていました。

飯塚耕一郎さん:この、要する川を挟んだ向こう側の北朝鮮という国のどこかに彼女がいるはずだと思って、衝動的に、動きたいんですけど、ただ、それは事実として出来ないし、うん、どうしようもない悔しい気持ちにはなりましたね。助けたいという気持ちが前よりはっきりしたかなっていう、そこですよね。

ナレーション:(新潟/先月18日)先月中旬、新潟市の街頭に署名を呼びかける耕一郎さんの姿がありました。

飯塚耕一郎さん:やはり実の母を知らないのはおかしい。当たり前の姿というのを、ただ単に取り戻したいだけなので、本当に何も無い普遍的なものを取り戻したいと申し上げているだけなので。

ナレーション:少しずつ高まる母への思い。耕一郎さんはこの夏、政府が始めた北朝鮮に向けた短波ラジオで、八重子さんに呼びかけました。

飯塚耕一郎さん:背景、田口八重子さま。私は貴方の息子の耕一郎です。正直、何を伝えていいか戸惑っています。お母さんの腰や体の調子は大丈夫でしょうか。腰が悪いと聞いていて、とても心配しています。私も繁雄さんも、叔父さん叔母さん、みんな体調が悪いことを気にしています。長い間、助けられず御免なさい。みんなで必ず助けますので、どうか無事で元気でいて下さい。そして必ず、必ず面と向かってお母さんと呼ばして下さい。必ず生きていて下さい。

ナレーション:今月初め、北朝鮮を巡る外交交渉に家族の注目が集まりました。(ジュネーブ/2日)ジュネーブで行なわれた米朝作業部会。北朝鮮は核施設を使えなくする無能力化を年内に行なうことを示唆。アメリカも北朝鮮が見返りとして求めているテロ支援国家指定の解除に向けて、何らかの対応を伝えたと見られています。その直後、アメリカは会見で今後の拉致問題の進展を匂わせる発言をしました。

アメリカ ヒル国務次官補:モンゴルで行われる日朝作業部会について、何らかの成果が得られると信じるだけの理由がある。

ナレーション:この発言に家族は期待を寄せました。そして、3日後。耕一郎は飯塚さんと一緒に日朝作業部会の結果を待ちました。

NHKニュース7:モンゴルのウランバートルで開かれている六カ国協議の日朝作業部会は、今日、拉致問題を中心に協議が行なわれましたが、北朝鮮側は新たな措置を取ることは出来ないと述べ、拉致問題について具体的な進展はありませんでした。

ナレーション:北朝鮮は今後も協議を継続するとしながらも、拉致は解決済みとする姿勢を崩しませんでした。期待はまた裏切られました。

飯塚繁雄さん:我々、本当に微力な一市民がね、いくら訴えてもお願いしても、中々、先に進まない。何となくね、空しく感じる時があるんですよね。ていうのは、いつまで、こんなことやってればね、いいのか、やれば、やってれば返って来られるのか。

飯塚耕一郎さん:我々は拉致をされた被害者にもかかわらず、核っていう、その新たな、その要素と巻き込まれる形で、あの、この政治の状態をチェックしなきゃいけない。いつも歯痒いと思うし、空しいと思うし、でも負けちゃいけない、負けてはいられないと思いますし。

ナレーション:さらに先週、拉致問題の解決を最重点課題に掲げていた安倍総理大臣が辞意を表明。家族の不安に追い討ちをかけました。(東京 渋谷/昨日)昨日、飯塚さんは東京渋谷の街頭に立ちました。

飯塚繁雄さん:拉致被害者を助けて下さい。よろしくお願いします。

ナレーション:国の内外の政治の動きに翻弄された、この夏。改めて全ての拉致被害者の救出を訴えました。

飯塚繁雄さん:まあ、残念がってばかりはいられない。これからどうなっていくかちょっと不安ですけども、心配ですけども、やるしかないって気持ちですね。


【スタジオ:拉致家族 高まる危機感】

国谷裕子:今夜は拉致問題の取材を続けています社会部の今西記者にスタジオに来て頂きました。米朝関係が急接近し、そして、世界の関心が核問題が集中している中で、今度は安倍総理大臣の突然の辞意表明。とりわけ家族の方々にとってはショックが大きかったのですか。

社会部 今西章:そうですね。家族はこれまでにない大きなショックを受けています。特に安倍総理の辞意表明ですけれども、私も一報を聞いた時に何人かの家族とすぐに連絡を取り合ったんですけれども、しばらくは声も出せない状況で、気持ちの整理がつくまで、中々、会話にならない状態でした。

国谷裕子:ただ、あの、めぐみさんの写真展が自発的に全国で開かれたり、或いは今日もジェンキンスさんが出席してタイで、この拉致問題を含む人権問題の国際会議が開かれていて、国内海外でこの拉致を巡る動きというのが、もう周りで行なう、進んで入るという状況にもなってますよね。

社会部 今西章:その通りですね。まあ、家族はこれまで、世論に訴え、政府を動かし、そして海外にも働きかけて、その積み重ねてきた努力が漸く実を結ぼうとしていたんですね。日朝首脳会談からは5年ですけれども、家族が肉親と引き離されてから、もう30年になります。救出活動を始めてから10年が経っています。その間の積み重ねがある訳ですね。しかし、この状況に至って、国際情勢の変化、それから安倍総理の辞意表明で、家族はこれまで積み重ねてきたものが崩れ去ることはないのか、また先行きが見通せない状況になるのではないのかと危機感を募らせています。

国谷裕子:こうした状況の中で、今後どのように訴えを続けていこうとしているのでしょうか。

社会部 今西章:今、家族はですね、その不安や焦りを振り払って、ここで自分たちがもう一度、声を上げなければならないと考え始めています。去年、政府が拉致問題を国の最重要課題と位置付けて以降、特にこの数ヶ月、横田御夫妻を中心に集会や講演会といった活動を手控えてきました。そこには、ここまで来たんだから、後は政府に託そうという強い思いがあった訳なんですね。しかし、それがここに至ってですね、もう一度、世論に訴えかけなければならないという思いになってきていまして、まあ、VTRにも出てきました飯塚耕一郎さんも全国を回って、もう一度訴えたいと話しています。ただ、家族の高齢化というのは極めて深刻な問題なんですね。私も傍で見ていましても、次第に体がいうことをきかなくなってきている状況がはっきりと分かります。やはり拉致問題の解決というのは、最後はこれ外交交渉になりますので、家族は被害者の帰国に向けた政府の全力の取り組みを強く願っています。

国谷裕子:はい。家族の間で危機感が募る中で、その外交交渉に委ねる、その担当する政府はどう対応しようとしているのか。拉致問題担当の中山恭子首相補佐官と今夜は中継が繋がっています。中山さん、お忙しい中、ありがとうございます。


【スタジオ:拉致問題 政府の対応は】

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:こんばんは。

国谷裕子:家族の方々の焦りや不安というのが非常に今、大きい訳ですけれども、あの、日朝間の間の、その、目立った進展がない中で、ウランバートルでの作業部会で、日朝の間で頻繁に協議をこれからしていこうということでは合意があった。この頻繁に協議をしていくという道筋、或いは頻度というのは具体的に今見えてきているのでしょうか。

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:いえ、まだ、あの、どのようなタイミングで開いていくかという具体的な打ち合わせは出来ていないと思っています。

国谷裕子:家族の方々の高齢化ということで、時間もない訳ですけれども、例えば次の協議の日程もまだ見えてないのでしょうか。

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:全く見えていないということだと思っています。前回の作業部会でも、今、映像がありましたように、拉致問題についてはこれまで通りの態度を北朝鮮は取っていたということですから、これから日本としてあらゆる手段を使って、北朝鮮に態度を変えるように、拉致問題について全ての被害者を解放するように強く働きかけていかなければいけない。さらに、さらに強く働きかけていかなければいけないと、今、思っているところです。

国谷裕子:あの、今後の六カ国協議で、やはり、その、注目されている核問題で、そちらの方にいわば関心が集中する形になっているんですけれども、例えば核の無能力化で進展があって、それを受けて国際社会の間で北朝鮮に対する経済支援を行なう段階に入っていくということも考えられるかと思いますけども、拉致問題が進展しない中で、経済支援を日本が求められるといった様な局面が出てくるとすれば、非常に日本としては厳しい状況に置かれることになりませんか。

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:そうですね。日本としては、北朝鮮がしっかりした行動で拉致問題について誠実な対応をしない限り、日本から経済支援、それから人道支援もしないという対応を取っておりますから、そのことをしっかりと説明しないといけないと思いますし、また、六者会合の中では、アメリカも中国も韓国もロシアも、この拉致問題で進展がない限り、日本は支援に入れないということを既に了解していますから、そういった意味で日本が支援に入れるために、これらの国も北朝鮮に対して拉致問題に真剣に取り組むように促してもらいたい、そういったお願いもして、今もしていますけれど、さらに強くそこを進めて行くということも大切だろうと思っています。

国谷裕子:あの、北朝鮮はアメリカによるテロ支援国家、指定解除というのを望んでいる訳ですけれども、アメリカはその様々な解除の条件を求めている中で、その一つとしていわば拉致問題の進展があればという条件も付けている訳ですね。で、そうなってきますと、今後、その、何をもって拉致問題が進展をしたか。その定義というものが、重要になってくると思います。あの、日本政府としては、この進展というのは、被害者の帰国を前提とした話し合いや手続きが進むことという風にしている訳ですよね。

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:はい。

国谷裕子:これはアメリカが見る進展の定義とのギャップはありませんか。

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:それはどういった動きがあれば進展かというのは、これは拉致の被害者を抱えている日本がしっかり見なければいけないということは、それは当たり前のことだと思っていますので、進展がない限り支援に入れないということは、それからテロ支援国家の解除をしないで欲しいということはですね、テロというか、その、拉致した、この行為そのものがテロですから、それをしっかりアメリカに理解してもらう。その努力もしていかなかければいけないと思っています。

国谷裕子:あの、国際情勢がこう進んでいく中で、日本がその、何をもって進展したかのハードルを下げることはないということですか。

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:そうですね。ただ、あの、今、大事なことは日本と北朝鮮との間で、何らかの関係を探り始めていると思いますので、今がとっても大切な時期だと思っています。日本はこれからしっかりした対応を取らなければ、この拉致の被害者を取り戻す、そこを間違えず、間違わずに取り戻さなければいけない、その時期にきていると考えています。

国谷裕子:対話と圧力、今、圧力を軸にずっとその対応を続けてきましたけれども、今後の政権、どんな政権が生まれるかはまだ分かりませんけども、どういう戦略が有効だとお考えですか。

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:これまで、これ、今、日本が取っている対応というのも、非常に有効な方向だと思っています。北朝鮮は非常に優位にある訳ですから、北朝鮮を動かしていくためには、今の方針というのも続けてもらいたいと思っています。

国谷裕子:はい。お忙しいところ、今日はどうもありがとうございました。

拉致問題担当首相秘書官 中山恭子さん:ありがとうございました。

【27:59】

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(2006年09月15日)クローズアップ現代(9月14日放送分)テキスト起こし
posted by sok at 18:00| Comment(0) | TrackBack(1) | テキスト起こし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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