2007年04月08日

渡辺秀子さん母子失踪事件 4月8日のテレビ報道

 渡辺秀子さん母子失踪事件に関して、ネット上で閲覧可能な新聞社・通信社報道以外が、どのように本件を報じていたのかを確認したく思い、2007年4月8日放送のテレビ朝日『Sunday!スクランブル』から該当部分をテキスト起こししました。動画は『檀君 WHO's WHO』さんでダウンロードできました(現在は不可)。誤字脱字、間違いなどありましたら、御指摘よろしくお願い致します。確認の上、訂正致します。アナウンサーの敬称は省略しています。

Sunday!スクランブルWikipedia) 番組放送時間11:45〜12:52


2007年4月8日 Sunday!スクランブル

長野智子:続きましては、絶対に許してはならない北朝鮮の非道が、また一つ明らかになりました。

元北朝鮮工作員 日本脱北者同志会代表 青山健煕氏:北朝鮮政府は、究極の目的は、赤化統一ですから。そのためには手段を選びません。

ナレーション
:北朝鮮の対日工作拠点は、都心のオフィスビルにあった。元工作員がその闇に迫る。

ジャーナリスト 高世仁氏:工作組織としては、これ以上、その、嗅ぎ回れてですね、自分達の正体が発覚するのを恐れて、謂わば、言葉悪いけども、始末をした、と。


ナレーション:謎の組織と繋がる夫の姿を追う内、一体、彼らに何が起きたのか。そこには幸せそうな親子の姿があった。渡辺秀子さん、当時32歳。長女の敬美ちゃん、当時6歳。そして、長男の剛ちゃん、当時3歳。3人は1973年の暮、忽然と姿を消した。それから34年が経過した今、母親は殺害され、2人の子供は北朝鮮に拉致された疑いが強くなってきたというのだ。秀子さんの母・ゆきよさんは、突然いなくなってしまった3人が帰る日を待ち続けていた。

1998年2月 渡辺秀子さんの母 渡辺ゆきよさん:あっちの神様、こっちの神様、一生懸命もう、あれ(お祈り)したけどもねえ、もう。毎日、案じてはいるけどもね、やっぱし、どうすることも出来ないんですよね。

ナレーション:親子が消えた背景には、秀子さんの夫であり、子供達の父である、ある男の存在があった。北海道に生まれた秀子さんは、高校卒業後、勤めていた地元の飲食店で知り合った在日朝鮮人・高大基氏と結婚。

加藤泰平:え、高氏と結婚した秀子さんは上京し、その後、生まれた敬美ちゃん、剛ちゃんとともに、埼玉県ふじみ野市内の、ちょうどこの辺りで暮らしていたと言います。近所の人によると、暮らし向きは裕福で、2人の子供をとても可愛がっていたと言います。

ナレーション:一見、他人が羨むような幸せな家庭。だが、この家には闇の部分があった。一家の主である高氏が、警察から監視されていたというのだ。

近所の人(女性):(警察官が)こんな帽子被ったりね、あの、ナッパ服着たりしてね、みんな変装して、色んな方が、車もその辺に止めてあって、車の中でこうずうっと様子を見てたりとか、高さんの動きとか全部見てたと思いますよ。

インタビュアー:警察はどういうこと言って。

近所の人(女性):何にしても、付き合いだけはするなっていう話はしてたんですよね。で、気を付けないといけない人だからっていう。

ナレーション:実は秀子さんは、夫の隠されたもう一つの顔に気が付いていたという。

秀子さんの妹 鳥海冏子さん:北だっちゅうことで、スパイのようなことをしてるっていうようなことはゆったんですね。

ナレーション:夫はスパイ。知ってはいけない秘密に悩んでいたという秀子さん。そして、1973年6月、高氏は突然、失踪する。半年後、秀子さん親子も高氏を探し歩いている最中に行方不明になった。その直後、秀子さんの自宅で不思議な行動をする男が目撃されている。

近所の人(女性):あの人が引っ越してからね、あそこの中のもの、荷物を(字幕では「一家が失踪してから家の中の荷物を…」)、全部、も、何にしても大きな穴を掘ってね、毎晩燃やしてたんですよ。ボンボンボンボンボンボンボンボン燃やしてたんです。

ナレーション:一家が生活した痕跡を消し去ろうとしていた男。事件には恐るべき組織が関与していたのだ。

字幕:“貿易会社”の闇

ナレーション:かつて、東京・西五反田に存在した会社、ユニバース・トレーディング。ここが凄惨な事件の現場となった。その場所を訪れたのは、元北朝鮮工作員の青山氏。

元北朝鮮工作員 日本脱北者同志会代表 青山健煕氏:信頼されて、偽装するには、それの方が便利でしょ。まあ、立派なビルに入っておれば、誰も疑う、疑わないし、大っぴらに工作できますよね。

ナレーション:渡辺さんの夫・高氏自身が勤めていたこの会社は、表向きは貿易会社。しかし、実態は北朝鮮の工作活動の拠点だったと見られているのだ。およそ30人の社員の内、10人ほどの北朝鮮工作員が所属。そして、そのリーダーこそが高氏だったとされている。そして、青山氏はその目的が、韓国へのテロ準備だったと推測する。70年代、韓国との経済格差に焦った北朝鮮が、強硬手段に出ようとしていたというのだ。

青山健煕氏:あの、経済的には(韓国との差を)埋められないので、テロしかないですね、リーダーを消す(字幕では「暗殺する」)。そうすれば(韓国が)ガタ落ちになる。それは確かですよ。もう韓国、滅茶苦茶になりますよ。

ナレーション:1973年6月、高氏は突然、行方をくらます。それは何らかの理由で、北朝鮮本国に帰還したためと見られている。夫の突然の失踪。秀子さんは高氏の姿を求めて、この会社の周辺を歩き回る。彼女の行動を警戒した工作員グループは、親子の身柄を拘束。目黒区内のマンションに監禁したという。

青山健煕氏:(渡辺さん親子を)運ぶのに不都合になるから、麻酔をかけて連れ出したか、まあ、殺して連れ出したか分かりませんけれども。

ナレーション:そして、その後、工作員グループが取ったとされる行動は、あまりにも非情なものだった。秀子さんをアイスピックで刺し、首を絞めて殺害。

ジャーナリスト 高世仁氏:あの、工作組織としては、これ以上、嗅ぎ回られてですね、自分達の正体が発覚するのを恐れて、え、何とかしなければならないということで、まあ、謂わば、言葉悪いけど、始末をした、と。

ナレーション:そして、2人の子供達は、福井県小浜から工作船で連れ去られたという。

1998年 北海道帯広市 石高健次氏:秀子さんを、どうですか、思わない日はないでしょう。

渡辺ゆきよさん:いや、それはそうですよ。毎日、やっぱしね。どうしてるかなって。まあ、元気でいるっちゅう便りくらいもね、何とか欲しいと思ってたんだけど、全然それも…。

ナレーション:娘と孫の帰りを待ちわびた母、ゆきよさん。しかし、ついにその願いが届くことはなかった。

字幕:2001年8月 母・ゆきよさん逝去(享年86)

ナレーション:渡辺秀子さんを殺害し、子供達を拉致したと言われる北朝鮮工作員グループ。その中心人物が帰国した高氏に代わってリーダーとなった、当時26歳のAという女。そのAの実像について、元社員の男性が激白した。

(CM)

ナレーション:渡辺さん親子の拉致・殺害に関わったと見られる北朝鮮工作員グループのA。彼女は、ユニバース・トレーディング社の警備を一手に牛耳っていたという。元社員の男性がAの素性について明かした。

ユニバース・トレーディング社 社員(男性):非常に高圧的であると、なんちゅうか女親分って感じだね。

ナレーション:秀子さんは、本当に殺されてしまっているのか。元工作員の青山氏はこう語る。

青山健煕氏:その秀子さんが殺害された可能性っていうのは充分ありますね。あの、革命のためにですね、すべて革命のためですから、北朝鮮は。


【スタジオ】

佐々木正洋:え、今回の事件で非常に重要な意味を持っています、こちら、ユニバース・トレーディング社。北朝鮮の日本における工作拠点の隠れ蓑に使っていた会社なんですが、その30人ほどいた社員の内、10人ほどがですね、北朝鮮の工作員でした。その工作員達は、ドミトルグループと呼ばれる秘密組織を結成していて、渡辺さんの夫である高大基氏が、このドミトルグループのリーダーでした。そしてですね、こちら、渡辺秀子さん親子の失踪のですね、主犯格と言われている女工作員。この女工作員もドミトルグループの一員だったんですが、その女工作員に関して、こちら、産経新聞、御覧頂きましょう。まあ、やはり、といった感じもするんですが、『「北」本国が指示』とあります。え、この女の関係者を警察当局が、え、調査したところですね、やはり、北朝鮮本国に「どうしたらいいか」と対処法を仰いでいた、ということがはっきりしています。そしてですね、そういったことから警察当局は『工作活動の発覚を恐れた本国が殺害や拉致を決行させたとみている』んですね。そして、ここからがですね、非常に疑問が残る点なんですが、渡辺さんの遺体を運んだという証言をしている工作員の男がいるんです。このように語っています。『遺体と石を入れた箱をロープで巻き、車で運んで捨てた』と、非常に具体的に証言しているにもかかわらず、では何故、殺害が立件できていないのかと言いますと、何とですね、信じられないことに、これほど具体的な証言をしたにもかかわらず、この男、既に北に出国してしまっているということで、殺人が立件できていないということなんですね。

長野智子:平沢さんね、元警察官僚でいらっしゃるですけども。

平沢勝栄議員:はい、はい。

長野智子:何でこれだけの証言をしている工作員を出国させてるんですか。

平沢勝栄議員:いや、当時はまだ分からなかったからです。

長野智子:でも、証言してるんですよね、これ。

平沢勝栄議員:証言は後から分かったんです。

佐々木正洋:で、逆に聞きたいんですが、何故、今、この事件がここまで明らかになってくるんですか。

平沢勝栄議員:これはもう大変に、あの、悲惨な事件で、あったろうということは前々から言われてたんです。で、1979年にも警察にこういった情報がもたらされて、で、この、今のユニバース・トレーディングってのは、ユニバース・トレーディングっていうのは、色んな北朝鮮のスパイ活動やってます。ましてですね、恐らく拉致の支援もやってたんじゃないかということで、1988年にも「よど号」の関連で調べに入ってるんです。

佐々木正洋:そうですね。

平沢勝栄議員:で、その時点でも色んな情報が入って来たんで、それで2000年には、あの、朝日放送の石高健次さんがですね、詳細に、この事件の概要をですね、文芸春秋に書いてるんです。ですけれども、中々、要するに、関係者が殆ど北朝鮮に行ってしまってる、と。それから、殺人事件も絡んでると言われてるんですけれども、遺体が見つからない、と。そういったこともあって、中々、あの、事件としては、警察の捜査ってのは、法と証拠に基づきますから、非常に難しかったんですけれども、最近になって状況が変わって、色んな証言が得られてきた、と。そして、もう一つは、関係者の中に、今、日本にいる人がいる訳ですよ。それで、その人が、まあ、積極的に協力を始めたということもあって、まあ、今ここで急展開してきたということなんですけれども。

佐々木正洋:ただ、平沢さんのね、今、お話伺ってますと、これ事件が発生したってのは1973年ですよね。

平沢勝栄議員:と、言われてますね、はい。

佐々木正洋:そうですね、そう言われてますね。それから6年後の79年に捜査の手が伸びた、と。

平沢勝栄議員:はい。

佐々木正洋:で、その時は、どこまで分かってたんですか。

平沢勝栄議員:いえ、ですから、こういう情報があるということは分かってましたけれども、関係者が全然いないし。

佐々木正洋:動けなかったんじゃないですか。

平沢勝栄議員:動けなかった。

佐々木正洋:日本の警察が。

平沢勝栄議員:あの時点ではですね。

佐々木正洋:ああ、それは、あの、北朝鮮との関係において、そこは、あの、御法度だと、触れるなというような動きってあったんですか。

平沢勝栄議員:いや、それは、そういうこと以上にですね、やっぱり、法と証拠ですから。例えば、殺人事件でしたら遺体がなければどうにもならない。それから具体的なもうちょっとした証言が無きゃならない。今、お話がありました証言ってのは、最近になって得られた証言なんです。

佐々木正洋:うーん、そうですか。何かこう、政治的なものをね、テリーさん、こう、感じざるを得ないところもあるんですが。

テリー伊藤:あれですよね、これね、この時期にこうやって発表されるでしょ。例えば、僕ら国民の一般のね、気持ちとしては、発表されてこれで御仕舞いですよ。じゃあ、これで、今回、これは拉致じゃないですよ。アイスピックで秀子さんを殺されたってことは殺人事件ですよね。じゃあ、この先どうなるんだ。じゃあ、例えば、政府はこれをね、どういう風に北朝鮮にちゃんと言ってくれるのかっていう、そこがはっきりしないと、これ、警察発表で、事件だって言ったって、ここで終わったら本当にもう、たまったもんじゃないですよね。もう、未消化のまま終わって。

平沢勝栄議員:これ、まだ、あの、渡辺秀子さんも殺害されたかどうかってのも断定はできないんです。けど、渡辺秀子さんも拉致された可能性もある訳です。それから、主犯格の女性ってのは、59歳の女性が分かってますから。この女性を、おそらく近々、指名手配すると思いますけど、国際手配。

テリー伊藤:指名手配でも

平沢勝栄議員:国際手配してもね、北朝鮮はおそらく、あの、辛光洙の時もそうですけども、原敕晁さんを間違いなく拉致したということが分かっているにもかかわらず、辛光洙を英雄扱いしてますからですね。おそらく、引き渡せっつっても、北朝鮮は「いない」とか、あるいは「そんなことは関係ない」とかっつって、おそらく知らぬ存ぜぬを、ということになると思いますけどね。

長野智子:くろがねさん、このケースをどうやって日本政府は北朝鮮に突き付けるかっていう動きは、ありますか。

黒鉄ヒロシ:過去のあれ見てたら、もう無理ですよね。北朝鮮って、国じゃなくて極めてアウトロー集団みたいなところですから、理由をあれして、説明しても駄目ですから、どうしていいか僕には全く分かりません。手がない。

佐々木正洋:ただ、あの、日本の優秀な警察がですね、30年もかからないと、こういう事実が明らかになってこなかったってのは、僕には信じられないですね。

黒鉄ヒロシ:だって、情けないですね。

平沢勝栄議員:ただ、ですけども、拉致はまだ他にも一杯あると思いますよ。まだまだ、これから、あの、30人から40人はいるって言われてるんです。ですから、これから掘り起こさなきゃならない事件も一杯ある訳で。

黒鉄ヒロシ:でも、掘り起こしても、手の打ちようがないでしょ。

平沢勝栄議員:いや、ですからね、私はこの事件の解決はね、日本単独では無理だと思いますよ。アメリカが応援してくれなかったら。

長野智子:でも、今、アメリカ、骨抜きですよ。

テリー伊藤:応援する気ないじゃないですか、現実には。

長野智子:いや、アメリカの応援なくして、この問題の解決は難しいですよ。今の体制が続く限りね。

黒鉄ヒロシ:北朝鮮の国が瓦解しない限り、無理ですよ。

平沢勝栄議員:そうですよ。

黒鉄ヒロシ:世襲したって無理ですもん、まともな国じゃないんですから。

平沢勝栄議員:そうです、そういうこと。

佐々木正洋:いや、これ、収拾付かないですね、この話題ね。

長野智子:きちんと対応を、本当に宜しくお願いします。

平沢勝栄議員:そうですね。いずれにしても、これ、もう、御家族の方も関係者も御年をですからね、早く解決してやらないといけないんで、これ、時間との勝負なんです。

長野智子:はい、平沢さん、ありがとうございました。

平沢勝栄議員:ありがとうございました。
【14分00秒】

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※本エントリーは4月13日18時50分にupしました。
posted by sok at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | テキスト起こし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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