2010年4月7日(水)放送のNHK『
クローズアップ現代(
Wikipedia)』をテキスト起こししました。誤字脱字、間違いなどありましたら、御指摘よろしくお願い致します。確認の上、訂正致します。出演者の敬称は番組内で記されているもの以外は省略します。
クローズアップ現代(番組HPより)
2010年 4月 7日(水)放送
犯罪“加害者” 家族たちの告白(NO.2872)
重大事件になると必ず責任を追及され、社会にさらされる犯罪加害者の家族。犯罪とは直接関係のない子どもや親戚にまで影響が及び、最悪のケースでは自殺に追い込まれる家族もある。このたび、東北の市民団体が日本で初めて加害者家族を対象にしたカウンセリングやアンケート調査を実施したところ、その悲劇の実態が明らかになってきた。地域社会やメディア、ネットの攻撃によって「孤立」していく加害者家族。そこから浮かび上がる日本社会の姿に迫る。
出演者:諸澤 英道さん(常磐大学国際被害者学研究所教授)
2010年4月7日 クローズアップ現代
【冒頭VTR】
ナレーション(男性):作家・東野圭吾さんのベストセラーを映画化した『手紙』。主人公は殺人犯の兄がいる男性です。
「もう諦めるのには慣れたし」
「兄貴がいる限り、俺の人生はハズレ、そういうこと」
ナレーション(男性):事件には直接関係の無い主人公が兄の犯罪を理由に職を失い、結婚を断念、社会から孤立していく姿を描き、話題となりました。
一方、現実の犯罪加害者の家族はどんな境遇にあるのか、この春、市民団体による全国規模の調査が行われました。苦悩や不安を打ち明けることも出来ない家族の姿が浮かび上がってきました。家族からの聞き取りも始まっています。
「やっぱ、夜は起きるんです。息苦しくなって起きるんです。」
「人影が見えるだけで怖いし、電話がかかってくるだけでも怖かったです。」
ナレーション(男性):加害者家族への社会的非難は強まっています。インターネットには、家族の個人情報が流出。悪質な書き込みが後を絶ちません。一つの犯罪が、周囲の人々に何をもたらすのか、厳しい現実に直面する犯罪加害者の家族を取材しました。
No.2872 犯罪“加害者”家族たちの告白
【スタジオ:犯罪“加害者”家族たちの告白】
国谷裕子:こんばんは、クローズアップ現代です。
自分の身内が犯罪を犯してしまった。特にその犯罪が社会に不安・恐怖をもたらす凶悪なものであった場合、突然、加害者の家族になったことで、どんな状況に置かれるのか。身内が痛ましい被害者を生み出し、深い悲しみなどをもたらしていて、申し訳ないという自責の念。犯罪に対する強い憤りが湧き上がる中で、子供が犯した犯罪に責任を感じる親。親・兄弟が犯した犯罪に責任を感じる家族。身内が犯した罪に対して、批判は家族やその親族にまで集中し易いため、加害者家族は事件で大きな影響を受けます。
とりわけ、インターネットの普及によって、家族の住所・勤務先・子供が通う学校などの情報が暴露され、匿名の第三者による厳しい社会的批判を、ますます受け易くなっています。被害者に対する責任を感じ、さらに社会的制裁といった形で追い込まれ、仕事を辞めざるを得なくなった、自殺するケースもあります。
被害者に対する支援は、2005年に施行された犯罪被害者等基本法で、漸く本格的に行われるようになりましたが、一方、加害者の家族は、社会から身を隠すようにひっそりと生活する傾向があるため、家族を取り巻く実態はあまり知られておらず、追い込まれる家族に対して、如何に対応していくべきか議論が進んでいない状況です。
孤立し、社会的に排除されがちな加害者家族の状況に、今、耳を傾けようと仙台にある市民団体が実態調査を行い、加害者の家族がどんなことに苦しみ、どんな支援を求めているのか、調査を行いました。今夜は、重い口を開き始めた加害者家族の告白です。
【VTR:犯罪“加害者”家族たちの告白】
ナレーション(男性):東京都内のホテルの一室。息子が殺人を犯したという男性が、加害者家族の苦しみを語り始めました。
男性(声は変えてあります):いままでお天道様の下にいたのが、突然、あの、冬眠するように、暗い穴蔵に入ってしまった、と。あの、本当に自由に動けない。
ナレーション:話を聞いているのは市民団体の代表、阿部恭子さん。犯罪加害者の家族が置かれた状況の聞き取りを始めています。去年8月、阿部さんが仙台で立ち上げた市民団体(『ワールド・オープン・ハート』)です。刑事事件を扱う弁護士や自殺予防に取り組む精神保健福祉士、精神看護学の専門家など10人が、あべさんの呼びかけに応じました。
弁護士(男性):本来、弁護士がやるべきこともあったのに出来てないなというのが、こないだのお話を聞いてて思ったので、それをもう、まさに伝える。
精神看護学の専門家(女性):例えば、法律で困ったらここに連絡をしましょうとか、あとはその、自助グループはこういうのがありますよとか、こういう場がありますよというリーフレットを作ってお渡しするだけでも、一つ形になると思うし。
ナレーション(男性):代表の阿部さんは、元々、大学院で犯罪の被害者の側の支援について研究してきましたが、ある事件で加害者の家族が自殺したことを知り、その実態を知りたいと、この活動を始めました。
代表 阿部恭子さん:仕事を続けられない、地域に住めないとか、うん、多分、生活自体を続けられなくなってしまっている。支援が無いというところで、あの、立ち上げてみようというか、家族の会というものを作って、呼びかけてみようと。
ナレーション(男性):この春、全国規模で行ったアンケート調査です。殺人や傷害、窃盗事件などの加害者家族、およそ100人に呼びかけ、34人から回答がありました。事件後、何に困ったかという質問に対し、最も多かったのは「事件について安心して話せる人がいない」というものでした。その他、「被害者や遺族への対応に悩んだ」「報道にショックを受けた」など、多くの悩みを抱えていることが分かってきました。
安心して話せる人がいない … 67%
被害者や遺族への対応に悩んだ … 63%
報道にショックを受けた … 58%
ナレーション(男性):この団体では、毎月1回、加害者の家族が集まり、普段、誰にも話せない悩みや不安を話し合う場を設けています。家族が置かれた実態を知るとともに、心のケアを行うことが目的です。この日の出席者は3人。息子が連続窃盗事件を起こした女性は、世間から身を潜めて暮らしています。
女性(声は変えてあります):銀行とか病院とかに行って、こう、誰か知っている人はいないかなとか、名前を呼ばれるのが厭だなっていう、そういう、こう、不安みたいなもの。
家族の中でも、あえて触れないようにしてみたりとか、笑っていても心の中の方では泣いていたりとか、その瞬間瞬間で、すごく、こう、気持ちも揺れるし、なんか、すぐ崩れる時もあるので。
ナレーション(男性):加害者家族の多くは、これまでこうした悩みを打ち明けることが出来ずにきました。中には、周囲から孤立し、苦しみを抱えたまま自殺に追い込まれるケースもありました。
(幼女連続誘拐殺害事件 平成元年)平成元年、4人の幼い女の子が次々と誘拐され、殺害された事件。犯人の家庭環境に問題があったとして、その両親に非難が殺到しました。父親と知り合いだったこの男性は、事件の一カ月後、父親の自宅を訪ねています。
男性:父親がですね、こう、暗闇の中から現れまして、急に私とこへ抱きついてきてね、で、「こんなことになってしまって」と。で、その場に泣いて倒れてしまった。その差出人不明の「お前は死ね」とかですね、「娘も同じように殺してやる」というふうな、差出人不明の封書とか葉書が、山のように、こう、積んでありました。
ナレーション(男性):社会からの厳しい非難を受け、親戚までが仕事を辞めざるを得なくなっていました。
男性:父親の弟は、5つの会社の役員を全て辞職をし、で次の弟は職を辞めて、妻と離婚をしました。それは、2人娘がいますが、そのために、旧姓に戻るためです。
ナレーション(男性):その5年後、父親は自宅を売って、その代金を被害者の遺族に支払う段取りを付けると、川へ身を投げ、命を絶ちました。こうした社会を揺るがす事件でなくても、加害者の家族が追い込まれる傾向は強まっているといいます。実際、どのように孤立していくのか、世の中の反発を恐れ、加害者家族の殆どが口を閉ざす中、唯一取材に応じてくれたのが浅野さん(仮名)です。浅野さんの夫は、知人とトラブルを起こし、相手を殺害。現在は服役中です。
インタビュアー(男性):加害者のご家族が声をあげるっていうのは、そういう難しさってどんな風に感じてらっしゃいますか?
浅野さん(仮名):やっぱり、一日に一回は必ず事件の時の記憶がよみがえるので、あくまで加害者側の立場だから、それを模索していいのか、いまだに迷う時があります。
ナレーション(男性):浅野さんは、夫と息子の3人暮らしでした。夫は穏やかな性格で、殺人を犯すなど想像したこともありませんでした。4年前のある日、仕事中の浅野さんに警察から突然電話が入ります。この時からマスコミの取材攻勢が始まります。
浅野さん(仮名):あと二、三時間で逮捕状でて、もう報道もされると思うので、家(うち)の周りが人でいっぱいになるから、あの、子どもさんがかわいそうなんで、ちょっと離れてくださいと言われ、慌てて家(うち)に荷物を取りに行って、とりあえず子どもを非難させて、自宅を離れたんですね。で、途中、忘れ物に気付いて戻ったら、もう報道の車で、自宅の周りが、夜だったんですけれど、明かりがこうこうとして、いっぱいで結局もどれなくて。
ナレーション(男性):浅野さんは息子を知人に預け、自分は勤め先の会社に身を隠しました。そこにも報道陣がやって来ました。浅野さんは、ここに家族はいないと応対しました。
浅野さん(仮名):「どんなお話を聞きたかったんですかね」ときいたら、「いや、何でもいいんですけど、情報が欲しかったんです」というお話だったんです。その、「捕まった人本人じゃなくて、家族の情報が欲しかったんですか」って言ったら、まあ、「とにかく何でもいいから情報が欲しかったんです」というお話だったんです。
ナレーション(男性):幸い、社長は理解があり、浅野さんは会社を辞めずに済みました。しかし、報道によって地域の人達の態度は大きく変わりました。「マスコミが騒ぐから自宅には近付かないで」と言う人もあらわれました。
浅野さん(仮名):「子どもさんを狙ってインタビューされた方が何名かいて、家に写真を欲しいっていうことで回ってた方が何名もいらっしゃって、子どももやっぱり脅えてしまうし、とても迷惑なことだった」って言われたんです。ご迷惑をかけてしまったっていう思いもあるんですけど、自分で何をしていいか分からなかったんですよね。
ナレーション(男性):見知らぬ人達からの嫌がらせも始まりました。相次ぐ無言電話。「人殺し」と罵倒されることも度々でした。自宅も荒らされます。深夜、着替えを取りに帰ると、玄関の横に書かれた赤い落書きが目に入りました。
浅野さん(仮名):「殺人者の家」ってわざと書かれたりとか、表札をはがされて割ったのを玄関に置いてあったりとか。
ナレーション(男性):こうした嫌がらせを加速させているのが、インターネットの普及です。一つ事件が起きると、加害者本人だけでなく、家族の自宅や勤務先など個人情報が晒されて、激しく非難されるのです。浅野さんは警察からの指示で、インターネットを毎日チェックしました。そこで息子に対する書き込みを見つけます。
浅野さん(仮名):子どもの性別とか年齢とか、あと、その、「犯罪者の血をひいている子どもも将来はそうなるから、今のうちに抹殺してたほうがいいんじゃないか」って、それにつられて、そのあと書き込みが続くじゃないですか、「俺もそう思う」とか。うーん、やっぱ、見るのは辛かったんですけど。
ナレーション(男性):さらに息子が通う学校からも冷たくされます。当時小学2年生。友達が多く、学校が大好きでしたが、事件直後から休ませていました。半月後、学校から電話があり、遠回しに転校を促されます。
浅野さん(仮名):先ず、最初に給食費の清算があるので、給食を止めていいですかっていう電話だったんですよ。あの、事件でご迷惑をかけて大変申し訳ございませんということを言ったんですけど、まあ、「それはいいんですけど、どうしますか」っていう話になって、まあ、取りあえずは関わり合いたくはないっていうような雰囲気の話だったので、ああ、これはこれ以上相談しても無理かなと思って、で、慌てて転校先探しを始めたんです。
ナレーション(男性):その後、転校の手続きについて学校に電話した際、息子のある願いを伝えました。
浅野さん(仮名):あの、子どもが直にお友達にさよならを言いたいと言うので、一度登校させていいですかって、お伺いしたんですけど、「ちょっと学校側でフォロー(対応)する自信がないので遠慮してもらいたい」っていうお話で、結局最後に友達に会うこともなく転校させてしまったんですよ。(子どもは)もう何も言わずに泣いてましたね。
ナレーション(男性):深夜2時過ぎ、息子は「小学校へ行きたい」と言い出しました。学校に着くと、息子は誰もいない教室をしばらく見つめ、暗い校庭を一人で走り回りました。30分程して、息子は浅野さんにこう言いました。
もう大丈夫、みんなにお別れをしたから。
ナレーション(男性):その後、浅野さんは息子をもう1回転校させました。事件を知る人のいる場所から、少しでも遠ざかるためです。それでも、いつかまた自分達の素性が知れてしまうのではないか、浅野さんは事件から4年が経った今も脅えながら暮らしています。
少しずつ明らかになってきた加害者家族の実態。しかし、その支援は簡単ではありません。家族の心のケアを担当している高橋聡美さん。より悲惨な状況に陥った被害者のことを考えると、悩むこともあると言います。
仙台青葉学院短期大学 高橋聡美さん:もしも、自分の娘が何か酷い事件に巻き込まれたりしたときには、たぶん一生、その加害者のことも加害者の家族のこともね、許せないし、自分がこんな絶望の淵にいるのに、その加害者の家族に幸せになって欲しいとも思わないと思うんですね。被害者の家族の立場に立ったときと、加害者の家族の立場に立ったときと、そこの葛藤はやっぱりありますよね。
ナレーション(男性):加害者家族の支援をどう進めていけばいいのか、手探りでの活動が続いています。
代表 阿部恭子さん:まあ、自分達が先走らないように、やっぱりその、当事者の、その、本当にどういう風に困っているのかっていう、で、どういう助けが必要なのかっていうニーズ、そこから離れないような。慎重に一歩一歩進むっていうのが大事だと思っています。
【スタジオ: “加害者”家族と社会】
国谷裕子:え、今夜は犯罪学がご専門で、長い間、犯罪被害者の支援を続けてこられました常磐大学理事長の諸澤英道さんにお越し頂いています。
凶悪犯罪の被害を受けられた被害者やその家族の方々が受けられる心の痛み、悲しみは量り知れないものがあるわけですけれども、そうした犯罪に対する、その社会の不安や怒りというものが、犯罪を犯した加害者だけでなく、その家族にまで激しく向けられて、加害者が、加害者の家族が追い詰められていくっていう、この実態をどのように捉えてらっしゃいますか。
常磐大学理事長 諸澤英道さん:え、私もまあ、50年近く、犯罪学の研究してきまして、こういう問題があるということは、もうずっと前から認識してたんですが、今、VTR見まして、我が国で、まだまだこの問題が深刻なんだということをあらためて再認識したんですね。
で、かつて、あの、まあ、例えば60年代ぐらいのころですけれども、加害者、そして、その家族が抱えるいろんな困難な問題がある。で、それを、なんとかしなきゃっていうことで、専門家が取り組んできたんです。で、国によっては、そういうことを大分変えて、その、社会で支えるような組織が、色々出来てきてる国もあるんですが、我が国の場合は、全然そういうことがないんですね。
で、あの、被害者がこう抱える問題、そして、その家族が、マスコミ取材とか色々なことから抱える問題を2次被害という言い方をすると思うんですが、かつて、加害者、その家族が抱える問題、2次被害ということで、専門家は取り組んできたということがあるんです。
ただ、私、あの、やっぱり少し考えなきゃなんないことがあるなということを感じました。というのは、その加害者についての取り組み、まあ、典型的には、ラベリングみたいな問題があるんですど、そういうことについては、色々と我が国でも取り組みがあって、改善、更生させ、社会にどうやって戻すかということが色々行われてきたんですね。
ただ、加害者の家族が抱える問題について殆ど意識されてなかった。で、実は、被害者問題は最近、大分注目されてきて 被害者っていうと、当の本人、およびその家族、遺族などをひっくるめてみんな被害者という概念でとらえることができると思うんですね。ところが、加害者側の問題としては 加害者本人の問題と、その家族乃至は、その周辺の人の問題というのは やっぱり、切り離していかなきゃいけない。あの、問題の本質が大分違うんですね。それが、我が国では殆ど認識されてないような気がするんですね。
国谷裕子:何故、そうやって実際に犯罪を犯した加害者と、犯罪を犯していないその家族まで、いわばこう、一緒になってしまって、その、批判の矛先が向けられる状態なのですか。
常盤大学理事長 諸澤英道さん:あの、まあ、日本に限らず、アジアの近隣国も似たようなものだと思うんですけども、日本はその、犯罪っていうのは、その組織 家族とか地域とか、組織が生み出すという考えが非常に強いんですよね。ですから、その犯罪者を生んだ家族という見方がどうしても出てくる。
で、まあ、政府は、それを逆に利用して 、その家族や地域や職場が犯罪者を出さないように、或いは、一旦出した場合、それをまた更生させる。で、そういう風にこう、プラスに利用してきた面があるんですけども、このことは実は、その組織の中で犯罪者を見るという、つまり、加害者も家族も、みんなその、一緒だという見方を日本の中でしっかり根づかせてしまった。それが、こういう背景にあるような気がしますね。
国谷裕子:一緒に見ることでむしろ犯罪を抑止できるのではないかという捉え方が…。
常盤大学理事長 諸澤英道さん:ええ、それは犯罪をさせないという面では、あの、意味はあるんだろうと思うんですが、逆に、その犯罪者が抱えてる問題に目を瞑る。或いは、犯罪者に対する、或いは、家族に対するバッシングが起こってくる。そして、それに対して誰も止めようとしない。で、インターネットの時代になって、それがどんどんエスカレートしてくる。無責任な状態が起こってくるということだと思うんですよね。
国谷裕子:あの、仙台のNPOが行いました、その、調査によりますと、最もその困っている事柄として、加害者家族があげられたのが、「事件について安心して話せる人がいない」と。もっともっと、同じような体験した人たちと話せる場所が欲しいといったことなんですね。
常盤大学理事長 諸澤英道さん:あの、私も、この調査の結果を見せてもらいましてね、あの、最初、ハッとしたんです。というのは、被害者遺族が抱える問題と、加害者の家族が抱える問題。まあ、3分の2は、少なくても共通点がある。多くの面で共通しているというっていうことは分かります。
で、例えば、あの、事件後、家族がみんなバラバラになってしまった、家族関係が悪くなってしまった、人の目が気になる、近所の目が気になる、外出もできない、或いは、嫌がらせやどうのこうの、或いは、相談出来る相手がいない、こういうたぐいの問題が加害者の家族にもある。これは、被害者の家族にもあるんですけどね。そういう点があるっていうことは やはり、これは社会が抱える大きな問題なんだろうなと思うんですけどね。
国谷裕子:如何に、孤立しているかっていうことが窺えますけれども、欧米が犯罪を犯した加害者の家族を見る眼差しと、日本・アジアにおけるのと少し違うと仰ったんですけれども、私たちがこうして加害者の家族の議論が、まあ、今まで取り組まれてきたなかで、議論を始める出発点としてどういう風に考えたらいいんでしょうか。
常盤大学理事長 諸澤英道さん:あの、実は15年程前に 私、被害者支援の組織を立ち上げて、それを動かすボランティアの養成講座やったんですけども、そこに参加してくる人のほとんどが実は匿名であり、家族や職場に内緒で来ている、と。勿論、マスコミ取材なんかも受けないという状態がありました。それが15年経って、こういう風に日本は変わったんですよね。恐らく今、被害者支援してるということを隠すより、むしろ、胸をはってると思うんですよね。
で、加害者側を支援するような、そういう動きというのも当然あっていいし、それは一人一人の考え方で、そういう人達、被害者を支える人達、そういう人達の考え方を、むしろこう、温かく見守っていく。それが成熟した社会だろうと思いますけどね。
国谷裕子:対応出来るのが成熟した社会、どうもありがとうございました。
道徳観念と法律 裁判というもの
あまり 今の法律に詳しくなると 犯罪が増えるのでは という声もある。いずれにせよ貧乏 弱者が 貧乏くじかなぁ。
バチはあると思いますか。因果 宗教めいたものと法律
被害者の家族としてのつらさ
加害者の家族としてのつらさ
両方に直面しています
そうなってみなければわからない、まだまだ世間はその段階ですよね。
被害者の人権、命より加害者の人権が大事なのか法律はふざけるなと思ったけど加害者の親族は被害者の遺族、親族並みに辛いだろうなと思います
よく殺人事件の遺族が死刑を求刑して無期懲役になってしまい。被害者の遺族が無念を言いますが加害者の親族がなんとコメントするのか報道しません。
重大殺人で死刑、無期懲役が確定したマスコミを騒がせる事件の犯人の親族の気持ちも報道しないと被害者の遺族の感情だけ報道されるので何で身勝手に罪のない人を理不尽に1,2人殺して無期懲役と言う軽さで2,30年で出所するのおかしい。こいつ死刑にならないのおかしいと判決に異議、不安をテレビに向かって言ったり、ネットで書き込んだりしてますがこの凶悪事件で死刑囚になったり無期懲役囚になった加害者の親族の感情はどうなんだろうと思います
窃盗犯の親族でそんな辛い思いするのだからマスコミが殺人犯の親にインタービューしに来たりして殺人犯の親族は耐えきれないでしょう。
被害者の遺族の感情だけでなく加害者の親族の感情も報道してほしいと思います